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キミの体温 ボクの吐息
第5章 距
お気に入りの白ワインで、好きな女を待ってみよう。
閉店まで待つと約束したんだ。
ゆっくりとグラスを回しながら飲んで
自分でも可笑しいぐらい時間稼ぎをする。
たった数日の彼女との時間を記憶の中でさかのぼる。
彼女の事を一気に好きになりすぎたか?
男と別れて時間をおかずにこの状況まで引っ張ってきた。
少し強引だったかもしれない。
グラスが空くころ、どこから見ているのか
絶妙なタイミングでウェイターが来てグラスを満たす。
会社に電話してみようか?
なんて?
白石さんはまだ会社にいますか?って?
クリスマスに?
バカな・・・
本人と直接の連絡手段がないだけに
唯一の連絡手段は会社に電話することだけど・・・
すでにこの時間だと交換は帰っている。
総務の直通の電話しかつながらないはずだ。
俺は総務の直通の電話番号を知らない。
知っていても・・・
仕事上関係のない女の子が今残業しているかなんて聞けない。
「お客様、そろそろ料理をご用意出来る最後のお時間となりますが」
「・・・・」
もう、そんな時間か。
俺は数年前に初めてのプロジェクトの成功を祝って
加賀とお揃いで買ったロレックスを眺めた。
「このワインだけ頂くよ。閉店まで、居てもいいかな?」
「もちろんでございます」
ホテルでクリスマスディナーをとっていた客たちは
次々と食事が終わり、横浜のイルミネーションの中に消えて行った。
「急ぎ過ぎたか・・・」
閉店まで待つと約束したんだ。
ゆっくりとグラスを回しながら飲んで
自分でも可笑しいぐらい時間稼ぎをする。
たった数日の彼女との時間を記憶の中でさかのぼる。
彼女の事を一気に好きになりすぎたか?
男と別れて時間をおかずにこの状況まで引っ張ってきた。
少し強引だったかもしれない。
グラスが空くころ、どこから見ているのか
絶妙なタイミングでウェイターが来てグラスを満たす。
会社に電話してみようか?
なんて?
白石さんはまだ会社にいますか?って?
クリスマスに?
バカな・・・
本人と直接の連絡手段がないだけに
唯一の連絡手段は会社に電話することだけど・・・
すでにこの時間だと交換は帰っている。
総務の直通の電話しかつながらないはずだ。
俺は総務の直通の電話番号を知らない。
知っていても・・・
仕事上関係のない女の子が今残業しているかなんて聞けない。
「お客様、そろそろ料理をご用意出来る最後のお時間となりますが」
「・・・・」
もう、そんな時間か。
俺は数年前に初めてのプロジェクトの成功を祝って
加賀とお揃いで買ったロレックスを眺めた。
「このワインだけ頂くよ。閉店まで、居てもいいかな?」
「もちろんでございます」
ホテルでクリスマスディナーをとっていた客たちは
次々と食事が終わり、横浜のイルミネーションの中に消えて行った。
「急ぎ過ぎたか・・・」