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快楽の果てにあるもの
第10章 束の間の時は

蛇に睨まれた蛙のように、獲物を目の前にした獣のように
旦那の目が怖かった。
「あなたが想像してる通り、他の人と関係を持ったわ。でも謝らない。
私は誰のものでもないから。夫婦だからってモノではない。
お互いの気持ちを尊重しあって生きていきたいの。勿論、あなたのことが嫌いとか、合わなくなったとかじゃないの。ただ、自分の性癖を抑えることができない。
私、女として後どれくらい通用するかしら、女としての快感を、自分の女としての喜びを後 どれくらい味わうことができるだろうか。って考えたら…。
お願い。もう40後半よ、楽しく生きたいの。」
必死になってた。
何とか彼に触れないように、私だけで話を終わらせたい。
『相手は?何人と関係を持った?』
やっぱり、聞かないわけがないか。
「一人よ。他はいない。」
もう、終わった・・・。
そう思うと涙が溢れた。

