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第9章 初恋（回顧）

「…友也…？」



「そういうこと言うなよっ…」



「……───」




目を丸くしている姉ちゃんを、俺は引き寄せる。




俺の気も知らないで…



そうやって姉ちゃんはいつも俺を惑わす。





「とっ…とも──」



「もらっていいなら、もらうよ」




目を細めて、愛しくてたまらない彼女の唇を塞いだ。




弾力のある唇。




まるで化学反応を起こしたかのように…──




ゆっくりと唇を離すと、姉ちゃんは目をギュッと瞑った。