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愛しい記憶
第11章 穢れ(回顧)
そして、その日はやってきた。
「──っ……あなたたち何してるのっ…!」
汚いものを見るかのような、母さんの目。
大きくその目を見開いて、抱き合う俺たちを無理矢理に引き剥がした。
「母さんっ……違うの……っ」
「一体何が違うの!!!!」
いつもは声を上げない母さんが、姉ちゃんにきつく怒鳴る。
「何考えてるのっ……!!!」
「あっ……」
頬を叩かれた姉ちゃんが体をよろけさせた。
「母さんっ…待って!!姉ちゃんは悪くないっ……」
「友也も訳のわからないことを言うのやめなさい!!!」