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愛しい記憶
第3章 亡霊


「やっぱりまだ…水が怖い…?」



「え…?」



「いや……お風呂怖いのかなって…」




水が怖い…?




何故か、今朝コップに水を入れた時のことを思い出した。




水の中に気泡が混ざる────



俺は別に…



「……怖くないよ」


「そっか……」




怖がる理由なんて、何1つない。



でも、彼女の問いに何かが引っ掛かる。




「じゃあね」



「あぁ」




玄関に向かう彼女を送ろうと、立ち上がる。



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