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愛しい記憶
第4章 キャンパスライフ
狙い通り、教室に着くことが出来て、ホッと息をつくと、俺は椅子を開いて腰掛けた。
だだっ広い教室。
前の方で、長くカールした茶髪の女の子が楽しそうに友だちと話しているのを見つけた。
─────────友也っ…
妙に生々しいあの時の喘ぎ声の記憶。
視線に気付いたのか、ん?と振り返った楓は、俺を見つけると照れたように顔を紅らめて小さく手を振っている。
っと……
どうしたら良いのか戸惑って、中途半端に手を挙げる。
すると、楓はそのまま友だちとの会話に戻っていった。
「やっぱ友也、楓ちゃんと付き合ってるんだ?」
「え?」
隣で今のやり取りを見ていたのか、悠人が俺を小突いた。
「あんなかわいい彼女いていいな」
「…………」
「しかも、お前がこの大学来るからってわざわざついてきたんだろ?」