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穢れた白百合
第1章 プロローグ
休日の昼間はまるで『普通の2人』のようにどこへでも出かけた。


そして夜は学生時代からの我慢の糸が切れたように求めあう。



綾は普段は子供のように無邪気な詩織の、

事を始める前の伏せ目がちに潤んだ瞳が好きだった。


まるで約束事のように、女性の細い指を、

彼女の柔らかい髪に絡ませながら、そっと口付ける。


そのまま耳に、頰に、どちらともなく唇を押し当てあいながら、

高まる興奮にせかされて、しかしあえてそれを擽りながら焦らすように、ゆっくりと肌を合わせていく。


器具を使うのは好きでなかった。

だから綾は自身の指で、舌で、詩織の輪郭の淡い体を隅々まで愛でた。
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