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この前、人を拾いました
第23章 ③―3 やらかした


ん…?と思い後ろを向くと、そこには私を強く睨む部長と、隣には見たことのない偉そうで太ったおじさんが立っていた。




「ちょっとみきちゃん!なにいってるの!立ちなさい!」



隣で百合子先輩が肘で私を突っつき小声でそう言った。



え?



よく見ると、周りみんな起立していた。




「草野!何をバカのことを言ってるんだ!立てといったら立て!」



部長が私に怒鳴るので思わずブルっと身体が震えた。




「は、はい!」



私は急いで立ち上がると、隣にいる太った男がじぃっと私を見つめる。




しん――と緊張した空気が部署に漂う。



や、やばい、私なんかまずいことした?




「みきちゃん!あの方、本社の社長、白石社長よ!」


「えっ!?」





小声の百合子先輩の言葉にまたもやびっくりして私は声をあげてしまった。



ギロっと部長が私を睨む。




ひょぇぇえ~~



私はすみませんっ!といって頭を下げると、白石社長は私をみてにやっとしたままジリジリと私に近付いてきた。



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