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この前、人を拾いました
第31章 ④―2 許嫁というご身分
「何、あなた、礼二様に拾ってもらったわけ…!?」
血相を抱えてイスから立ち上がる九条院さんを、まぁまぁと瀧山さんが宥める。
「いえ………あの………私がレイを……」
「はぁぁぁぁあああああ?!?!」
吹き飛びそうなほどの大きな声。
ちょっ…
一応庶民には近所ってものを気にしなきゃいけない文化が…
「礼二様ともあろうお方がそんな路頭に迷うなんて……っ
そんなことあるわけないでしょう!!!!!!」
「いや……そう言われましても…」
確かに彼は道に座り込んでいて、別にその時はそんなお金持ちっぽい雰囲気はなかったし(今もないけど)…
無理矢理拾わされたわけだし…