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この前、人を拾いました
第31章 ④―2 許嫁というご身分



私がレイを殴りかかろうとしたそのとき


「何をされているんですかっ…!!」


と脇から瀧山さんが出てきてレイを突き飛ばした。




え?




ステンと転んで壁に背中を打ったレイはイタタタタとうめく。



なんだろ、よく分かんないけどいい気味……




瀧山さんはそのレイの様子をみて青ざめている。




「も、申し訳ありません!距離感が掴めずに…」




あん?

なに、遠回しにこの家が狭いって言いたいわけ?




「イタタタタ、なんだお前は何者だ!」



いや、あんたの方が何者だよ、と突っ込みたくなるほどのスピードでレイは立ち上がる。




「んん?んんんんん?」




レイは九条院さんに顔を近付け不審な顔をする。




「あ、あの、礼二さま…」



あれほどまで威勢のよかった九条院さんまでもレイの勢いに圧されている。




気付くの遅いっつーの!と私がイライラとしていると




「整形か!?前の顔も良かったが、まぁこの顔も悪くないな!!ハハハハハハハ」





…………ブチッ







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