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この前、人を拾いました
第34章 ④―5 もう一人のイケメン
えぇ!?あの総一坊っちゃんが?
祝賀パーティーでレイのお兄さんだと知らずにお会いした、切れ長の目の美しい顔が頭に浮かぶ。
「ああ、そういえば、いらっしゃるって言ってたな。簡単な手続きがまだあるからとか……。挨拶しなくては…ありがとうございます。」
若村さんは丁寧に受付嬢に会釈をすると、私をエレベーターに案内した。
「ここです。」
そういって案内されたのは、本当にここは会社なのだろうかと疑うくらい素敵な部屋だった。
「い、いいんですか?こんな部屋……」
「えぇ。まぁ礼二先輩の仮眠部屋ですけど、最近はあんまり使ってないですし、それにみきさんですから大丈夫ですよ。」
若村さんはそう言いながらパチパチと電気を付けた。
ほ、本当にホテルみたいなんだけど…
改めてレイがすごい人なんだということを思い知らされる。
こんな豪華な部屋を仮眠部屋として使ってたのに、うちでは物置になってた部屋を使ってるなんて、やっぱりにわかには信じがたい……