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この前、人を拾いました
第36章 ④―7 落ち着く場所、大好きな場所
ていうか、私、レイと結婚の約束なんかした覚えないゾッ
って喜んでる場合じゃない…
「麗子さん!!!!」
「あ〜、漫才」
どんな思い出し方なのよ……!
─────礼二先輩は……“礼二先輩”だということ、お忘れじゃないですか……?
─────その生態は海の奥深くにいる生物よりも、宇宙にいるかもしれない生物よりも、謎なのです。
ふと昨晩の若村さんの言葉が頭で再生される。
うん、言ってること、今ちゃんと身に染みて理解しました。
でも……っだとしても…
「どっ、どうすんのよ! レイは、仮にも西園寺財閥の次男なんだから!!それに麗子さんだってあんな乗り気で…」
そうだ、いくら、レイがどんなに変人で、どんなに私のことを好きでいてくれたとしても…
レイは
西園寺礼二なのだ。
私みたいな庶民とは違う。簡単には結婚出来ないし、まして九条院さんみたいなお嬢様が許嫁だったら余計…。