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この前、人を拾いました
第37章 ④―8 心変わりは突然に
「突然いらっしゃるだなんてびっくりしてしまいましたわっ!」
相変わらず甲高い声。
そして、瀧山さんがひいたイスに腰掛けた。
レイにニコニコと微笑んだと思いきや私の存在に気付き、なに、あなたまで。と言いたげに眉をひそめる。
っ……本当に感じの悪い女!
私も負けじと九条院さんを睨む。
「───突然すみません。どうしても麗子様に申し上げたいことがありまして……」
そう言って立ち上がるレイ。
そうだ!言ってやれ!と心の中で応援する。
「あら、なんですの?私との婚約を決意してくださったのかしらっ。」
「っ……」
わざわざ私を見ながら大袈裟に声を上げた麗子さんを私は負けじと睨んだ。