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この前、人を拾いました
第38章 ④―8.5 「ずっと前から、お嬢様にお仕えしております」
「歌集院だか、学習院だかなんだか忘れたがね!!会社のためにとか、家のためにと思って結婚しようとするのは大バカがすることだ!!!!! そんなのはどんなことよりも愚かである!! 僕がいっているんだから間違いない!! ハハハハハハハハハ!!!!!」
会社のため?
家族のため?
もう全く礼二様のいっていることが分からず、頭がただ混乱する。
そんななか、ただ礼二様の笑い声だけが部屋中に響き渡る。
呆然としながら、礼二様が何やらごちゃごちゃと叫び続けていたが、2割も理解出来なかったように思う…。
理解することを諦めて、私は、ただ、瞳をゆらゆらとさせている麗子様のことをジッと見つめていた。