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この前、人を拾いました
第38章 ④―8.5 「ずっと前から、お嬢様にお仕えしております」
私の腕を掴んだまま、黙って顔を上げる麗子様。
「………いつだって
あなたがそばにいて私を守ってくれたじゃない。
幸せにすることができない?何をいっているの?
私はあなたがいないと幸せになんかなれないわ。
執事と主人だろうが関係ない。」
きっぱりと言い切った麗子様は今まで以上に美しくそして強かに見えた。
「しかし、私は麗子様と結婚することもできない身分で…」
「あなたとの結婚が許されないのなら、一生独身でいるわ。」
「しっしかし、そういうわけには…麗子様には他の方と同様家庭を築かれ幸せになる権利が…」
「だから言ってるでしょ?私はあなたと一緒にいることが幸せなの。
それに結婚なんてただの形式に過ぎない。そんなものどうでもいいの。
あなたが私を愛してくれれば、あなたを愛し続けることが出来れば…」