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この前、人を拾いました
第63章 ⑦―4 彼はやっぱり彼な訳で



『ハハハハハ!おもしろいな君たち!』


『なっなんだって!?』



レイの発言にもう血管をいくつか切らしていそうな駅員さん。



うわぁ……この状況で一体何をどうやって弁解するんだろう…。





『お金を払ってほしいのはこの僕の方だ!!君たちは神の素晴らしいパフォーマンスを今無料で見たんだぞ!?崇拝するならまだしもなぜ怒るんだぁ!!!』




……………さすが…です……



『……駅長、警察呼びましょう。』




と駅員さんが諦めた様子で呟いた。



あ、そろそろ本当にやばい…。




それから、私が駆け寄り、何回も謝り、もちろんお金を払った。


だがそんな私の様子をみてレイ本人が納得できず余計な口を挟んでくるので、駅員さんはまた怒ってしまい、中々話が終わらなかった。



どうにか話を丸く納められないかと考えた結果。


『すみません、この人病気なんです。』


と言った私の一言で、怒り一色だった駅員さんは、一気に私を哀れむように見つめて、最後はお大事に。と言って、すんなり私たちを通してくれた。




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