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この前、人を拾いました
第63章 ⑦―4 彼はやっぱり彼な訳で
うん。。
病気ですんなり受け入れられちゃう彼氏ってなんかすごく複雑だよ、私。
『もう改札飛ばないでね。』
一生のうちに誰もが言わないだろう言葉を口にしたっていうのに、レイは私の言葉を無視してずっとホームから線路を見ていた。
しばらくすると、ようやく電車が来るのをみて、レイが
『これが電車かっ!!!!!!!!』
と叫びだした。
私の考えが甘かった。
レイは電車に“あまり”乗らないんじゃない。
“全く”乗ったことがないのだということにその時気付いたのだった。