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この前、人を拾いました
第14章 ②―3 挑発には乗ってはいけません
「そ、そっか!そんなこともあるよね!」
百合子先輩は私を必死に慰めるように言った。
いや…そんなこと、普通ないでしょ…
思わず流れそうになった涙を必死で堪える。
「じゃっ…じゃあ、どこの大学出身なの……?」
大学……
そんなものにレイは行ってたのだろうか…
ていうか、私が拾う前まで道にいたような人が、大学に行く金銭的余裕があったのだろうか…
「行ってないんじゃないでしょうか…」
勝手な憶測でそういった。
百合子先輩はまた私の曖昧な返事をきいて顔を引きつらせた。
「そう…じゃあ、出身は?!」
これならわかるでしょ!とばかりの勢いだ。
「出身……あぁそういえばきいたことないなぁ」
「ちょっと!みきちゃん!!仕事も学歴も出身地も分からないなら何が分かるのよ!」
我慢していたのだろうか、百合子先輩は突然すごい勢いでいってきた。
そんなこと言ったって…
レイとは会話が成立することが少ないから…
その思ったその瞬間ハッとした。
「年齢!!!!年齢なら分かります!私と同じ25歳です!!!」