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Beloved
第3章 クラスメイト
窓際の席に、私を震い絶たせるあの“なにか”がー…
一目で分かる。
あの真っ黒の髪に地獄から湧き上がるような赤い瞳。
笑みをこぼすとさらけ出される、牙。
青白く白い綺麗な肌に長身のあのシルエット…
私はしばらくその窓際に座る制服を着た彼から
目が離せなかった
すると、彼と目が合う。
ドクンッ‥
まずい!
私は我に返り、目を反らした。
「ねえ、ゆみ‥ゆみ!」
私は小声で斜め前のゆみに助けを求める。
「どうしたの?そんな強ばった顔しちゃって」
ゆみは目を丸くしながら、沙羅を見た。
「窓際の席の…はぁ‥あの赤い瞳の彼が…!」
私は急に激しい痛みが頭を襲い、抱え込んだ。
「ちょっと沙羅、大丈夫?!
窓際の赤い瞳の彼ー‥」
ゆみは言われるがままに窓側の席に目をやる