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SEXYSIX~60日の合体合宿~
第5章 ユキの衝撃
帰る場所なんてないんだから、とにかく何がどうあっても芸能界で生きていく……!私・坂下雪乃は懸命に、自分にそう言い聞かせていた。
アイドルを好きになったのは、高1の頃だった。テレビをあまり見せてもらえない上に、ネット規制もされる厳しい家庭環境で育てられた私は、流行りのタレントについて知識も興味もなかった。女子校で出会いもなく、友達も少なく、もちろん、恋愛にも一切興味がなく、言われるがままに音楽に打ち込んでいた。
そんな私の支えとなった存在との出会いは……、実は、親に連れられて行ったパーティ会場だった。彼・森川奏介は、男性アイドルグループ最大手を誇るハリーズ事務所の、スーパーアイドルグループ『モデラート』のメンバー。そんな同い年の彼がまだ有名になる前に、私はパーティー会場で同席していた。
「これ、落としましたよ」
「あ、すみません!ありがとうございます」
交わした会話は、イヤリングを落とした時のこれだけだった。でもその類いまれなる端正で愛くるしい顔と、おそらく天性のオーラに……、一目惚れしてしまった。周りから彼も私と同じように声楽を学んでいるけれどアイドル事務所に入ったらしい、と聞かされ、尚のこと興味が湧いた。モデラートの人気が大ブレイクするまで、その日からそう時間はかからなかった。
私は親に内緒でモデラートの情報を追い続けた。あのパーティーの日よりもずっとずっと輝いていく彼が眩しかった。大ファンであるのと同時に、勝手に疑似恋愛みたいな感情を持ち……、というか、正直なところ、生まれて初めて性的興奮を自覚したのは、森川奏介の写真集を見た時だった……。露出が……、結構激しめで……、その骨格に、筋肉に……触れたい、と思いを募らせ、身体を熱くしていた。
アイドルを好きになったのは、高1の頃だった。テレビをあまり見せてもらえない上に、ネット規制もされる厳しい家庭環境で育てられた私は、流行りのタレントについて知識も興味もなかった。女子校で出会いもなく、友達も少なく、もちろん、恋愛にも一切興味がなく、言われるがままに音楽に打ち込んでいた。
そんな私の支えとなった存在との出会いは……、実は、親に連れられて行ったパーティ会場だった。彼・森川奏介は、男性アイドルグループ最大手を誇るハリーズ事務所の、スーパーアイドルグループ『モデラート』のメンバー。そんな同い年の彼がまだ有名になる前に、私はパーティー会場で同席していた。
「これ、落としましたよ」
「あ、すみません!ありがとうございます」
交わした会話は、イヤリングを落とした時のこれだけだった。でもその類いまれなる端正で愛くるしい顔と、おそらく天性のオーラに……、一目惚れしてしまった。周りから彼も私と同じように声楽を学んでいるけれどアイドル事務所に入ったらしい、と聞かされ、尚のこと興味が湧いた。モデラートの人気が大ブレイクするまで、その日からそう時間はかからなかった。
私は親に内緒でモデラートの情報を追い続けた。あのパーティーの日よりもずっとずっと輝いていく彼が眩しかった。大ファンであるのと同時に、勝手に疑似恋愛みたいな感情を持ち……、というか、正直なところ、生まれて初めて性的興奮を自覚したのは、森川奏介の写真集を見た時だった……。露出が……、結構激しめで……、その骨格に、筋肉に……触れたい、と思いを募らせ、身体を熱くしていた。