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飴色トライアングル【完結】
第10章 私に愛のあるセックスを教えて

「俺でいいの?」
「…コクン、ヒデじゃなきゃ、ダメなの」

「わかった、俺が大人のセックスを教えてやる…おいで」


ヒデに手を引かれ向かった先は─寝室

二人で寝るには十分過ぎるほど大きさなベッドが置かれてる。

「……!」
ドクンドクン─ドクドク

自分からお願いした事だけど…
ベッドを見た途端に足が震えてきた。

ここは…ダメだよ。
だって─
「ここに人を入れるのは美緒が初めてだよ」

立ちつくす私に、ヒデがそんな事を…

うそ!

「俺ダメなんだ。他人が自分のベッドに寝るなんてどうも落ち着かなくて─」

由美もまだここだけは入ってないって…

そんなの嘘に決まってる。
きっと私に気を使って言ってるんだね。
ごめんなさい、私がバカなお願いしたばっかりに

「ホントに美緒が最初だから」

優しねヒデは
嘘でも嬉しいよ…!


ヒデに促され2人でベッドに腰掛けた。

フゥ―
緊張する私の手をヒデが握ってくれる。

「美緒、緊張してる?」コクン
「…俺も」
え?ヒデも?なんで!?
ヒデはこんなこと慣れてるでしょ?

「抱けるなら誰でもいいわけじゃない、俺は……美緒だから引き受けたんだよ」

──コクン─うん。

なんだか切なくなった。


「美緒とこうしてると昔に戻ったみたいだな」

え?……うん、そうだね!

「初めて美緒を俺の部屋に誘った時の事覚えてるか?」

「も、もちろん」

お家には誰も居ないからって言われて
すっごく緊張した記憶がある!

もしかしたら先輩と…

初めてだし怖いけど
大好きな先輩となら構わないって、覚悟して行ったんだった。

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