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飴色トライアングル【完結】
第11章 歩きだした美緒─ 応援してやらなきゃ。
──//
暫く待ってたけど美緒は帰って来なかった─

もしかしてあそこには住んでないんだろうか?
どうせ留守ならそこまで確認してくるべきだったと後悔した。

いろいろ想いを馳せながら自宅まで帰って来たけど…気持ちの整理が出来なくて中に入れないでいた。

いつまでもここにいるわけにもいかないな

ガチャン

「お帰りなさい♪」
「ぁ、あ~ただいま」

明るい由美を見ると自分とのギャップに戸惑う
由美は知ってるんだろうか?
美緒が会社を辞めたって…

知ってるなら俺に黙ってはいないと思うけど
って事は、由美も知らないのかも


「──あのさ、由美…」
「なに?」

「美緒ちゃんと…連絡取ってる?─」
「…ぇ……なんで?」

なんで…って!
何て言おう。
「あ、また3人で食事でもどうかなと思って、ほらっ由美が居なくなって1人だと寂しいんじゃないかな」

そうだ。
ここに呼ぶってのもいいかも
荷物も片付いたし由美の新居って事なら招待しても不思議じゃない。

「土曜日なら仕事休みだろ?招待すれば?」
探るように由美に提案してみたけど
由美は何て答えるだろうか。

「お姉ちゃんなら──」なに?
「……」
なんだよ早く答えて。

「引っ越したから来れないよ」え!
引っ越した?
平然と答える由美に驚いた。

「なんで?いつ?」
「私がここに引っ越してすぐ」

じゃ美緒が会社を辞めたのも知ってたって事?

「…なんで俺に言わないの?」

すると由美は不機嫌そうに語気を強めて言い放った。
ムッ…
「なんでいちいち英昭さんに言わなきゃいけないの?お姉ちゃんの話はしたくない…」

なんだよそれ!

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