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飴色トライアングル【完結】
第12章 疲れた心を癒すデトックスの旅へ…
◇◇◇
「美緒ちゃん、今日はもういいから帰んな」
え、もう?
でもまだやることあるでしょ?
「一段落したから今日はもういいわよ。連休はお客様がたくさん来るから今のうちよ…」
そっか!
じゃ、お言葉に甘えて…帰らせてもらおうかな。
ここは日本の南にある小さな島─
信号もコンビニもないけど自然が豊かで
ゆっくり時が流れる隠れたリゾート地。
ここに来てもう数ヶ月が過ぎた。
正直、会社を辞めた後の事は決まってなかったけど─ここは家賃も高いし…いつまでも由美と英昭の近くに居ると前に進めない!
取りあえず旅行でもしようかな。
そんな時─
ふと立ち寄ったお店で一冊の雑誌に目に止まった。
綺麗な海…ここどこだろう?
表紙を飾るのは小さな島。
【美しい自然と海に囲まれた島─南星島☆疲れた心を癒すデトックスの旅へ……】
!?、ここなら─
今の私にぴったり。
実家に戻る事も考えたけど
それだと両親にいろいろ聞かれるだろうし思い出したくない場所もある。
そのうち由美も英昭を連れて実家に来るだろうから…私はいない方がいい。
うん決めた!ここに行ってみよう。
由美も英昭のマンションに移るって言うし
ちょうどいい
勢いでフェリーに乗って正解だった!
海は綺麗だし島の人達は素朴でいい人ばかり
心強いのは…女子の1人旅が多いこと
私と同じように仕事や恋に疲れた人達が癒しを求めて来るんだね…
ここなら人見知りの私でもなんとかなる!
ここは女子に人気の穴場のリゾート
最近は雑誌に取り上げられて人手が増えてきたらしいけど、島の人があったかくて私には居心地が良かった。