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飴色トライアングル【完結】
第12章 疲れた心を癒すデトックスの旅へ…
中にはこの島に魅了されて仕事に就く人もいて…
実は私もその1人
たまたま泊まったのがこのペンション。
30代のオーナーのヒロシさんと奥様のみどりさんが2人でやってるんだけど
小さなコテージまであって週末は大忙し。
アルバイトを探してるって言うからちょうど良かった。
「美緒ちゃん休みいらないの?仕事したいって事?」
え?……
「ほら美緒ちゃん!早く帰らなきゃみどりにコキ使われるぞ」
ヤバッ
それは困る。
「…帰ります帰ります!」
ボーッとしてたらせっかくもらった休みが無くなっちゃう。早く帰ろ。
「ヒロシさんみどりさ~ん、お先に失礼します」
アハハ…アハハ
フフッ…危なかった。
優しいヒロシさんに元気いっぱいのみどりさん。
2人の掛け合いが楽しくて元気を貰ってるの。
私もいつかそんなパートナーが出来ればいいな!
でも、ここじゃムリかな
だってこの島は若い男性があんまりいないから
独身の男性は奥様に先立たれたおじいちゃんとか小さな子供ばかりだから…ウフフ
そうだ!
せっかくだから今日は海岸に行ってみよ。
──//
ちょっと遠回りすればそこは透き通るような青い海
海岸を散歩しながら帰るなんて贅沢だね。
砂浜に腰を下ろし海を見つめているとやっぱり癒される!
スゥ~ハァ~!
海風が気持ちいい。
もう夕方だからさすがに泳いでる人はいないけど
小さな子供を連れて散歩する家族や、波打ち際では若いカップルが楽しそうにはしゃいでるの。
私はぼんやりとその光景を見つめていた!
〝キャハハ─アハハ〟
クスッ…
子供達やカップルの楽しそうな笑い声に…
昔の想い出が蘇ってくる。