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飴色トライアングル【完結】
第13章 ドキドキが止まらない!
美緒が俺の元に戻ってきた。
何とも言えない充実感に胸が熱くなる。
「もう、離さないけど─いい?」
〝!?…〟クスッ─
おでこを合わせもう1度
「いい?もう、俺、遠慮しないよ」
すると、止まった美緒の涙がまた溢れ出した…
ウェ…グッ──〟クスッ…
「もう泣くな…顔、上げて?」
顔を上げようとするのに美緒は何度も首を振る。
泣いてる顔を見せたくない?
いいから、ほら!
顎に手を添え無理やり顔を上げさせた。
んッ─
泣いてる顔も綺麗だよ。
溢れる涙を拭って、美緒にそっと口づけた─
〝ンンッ─〟
クスッ…
ほら、もう涙止まったよ─な?
〝─もぅ!〟ギュッ
可愛い反応をする美緒をまた抱き寄せた。
「ずっと美緒とこうしててもいいんだけど─もう時間もないし島を案内してくれない?」
「え?─グスン、ぅ、うん」
美緒を立たせて、俺は一足先に外に出ようとした。
「ヒデ、あの…」なに?
「何時の便で、帰るの?」
「えっと、17時半だったかな?」
〝─そ、んなに早く〟俯きながら呟く美緒
それは寂しいって事?
「明日な」へ?…
「明日帰るんだよ」
「だって、時間ないって…」
島の夕焼けが綺麗なんだろ?
美緒と見たいと思ってさ、早くしないと日が沈んじゃうからさ。
「…?」
今日帰ると思った?
こんな遠くまで来て日帰りで帰るわけないだろ?
「泊めてくれないの?」
「ぇ、ここに?」そう
千秋ちゃんが美緒の家に泊まれるからって
「ダメ?」
美緒は眼をキョロキョロさせて、一言
「ぃ、いけど…」
良かった。
ダメって言われたら野宿するしかないから
じゃ、行こ!最高の夕焼けを見に─