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飴色トライアングル【完結】
第2章 先輩とキスしちゃった!
なんせ英昭先輩はバスケ部のエースだし
なにより学校のアイドルだもの
私なんか、みんなに妬まれちゃって……
勉強どころじゃ無くなっ…ちゃ、う。
……!?─そうだ!
浮かれてばかりじゃいられない。
先輩にはファンクラブがあるし…
みんなには内緒にしといた方がいいのかも
「せ、先輩?──私達の事みんなには黙ってた方がいいですよね?」
「なんで?…」
だって!
きっと騒がれて、大変な事になるんじゃ
「俺は美緒と堂々と付き合いたい…ダメかな?」
先輩がいいならもちろん私だって!
「いいんですか?」
「あたり前だろ」
不安だったけど先輩の言葉に安心した。
嬉しい!
「─帰ろうか?」コクン
家はもうすぐ、まだ先輩と一緒に居たくて
ゆっくりゆっくり歩くのに─
「美緒…早くおいで」
先輩が腕を引っ張るから勢いよく先輩の胸にぶつかった!
ドンッ「あ、ごめんなさい」
顔を上げると…先輩の顔が目の前に─
へ?
顔が─どんどん近づいて来るような…
そして、
チュッ「ンン…」─!?
──ドキッドキッ
先輩の唇と私の唇が重なった。
私、今─先輩とキスしちゃった!
唇が離れると途端に恥ずかしさが込み上げる。
「……」
恥ずかしくて俯く私に─
先輩は頭を掻きながら謝ってきた。
〝ごめん、嫌だった?〟
ブンブン─
嫌なわけないじゃないですか?
謝らないで下さいよ。
「う、嬉しい、です」
俯きながらやっと言葉を絞り出した。
「今度こそ…帰ろうか」はぃ。
この時…さりげなく繋いでくれた先輩の手は
おっきくて、とても温かかった。