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飴色トライアングル【完結】
第2章 先輩とキスしちゃった!

もう頭の中は真っ白
明日からどんな顔して部活に出よう
そんな事ばかり考えていた!

先輩に背中を向け、走り出そうとすると

「ごめん美緒、俺から言うべきだった」

へ?─何を──ですか?
私が振り返ると、今度は先輩が恥ずかしそうに私から眼を逸らした。

何を?

「俺から…その、美緒に、告白するべきだった」

「……!?」

ちょっと待って

それって、え?英昭先輩が……私に?

「─関係が壊れるのが嫌で、言うつもりはなかったんだけど、俺、ずっと美緒の事が気になってて」

「でも、男らしくないよな俺、美緒に言わせるような事して」

先輩は驚く私の正面に来て大きく息を吐いた!


「俺も、美緒の事…好きだよ」

うそ!─


「─美緒?俺の彼女になってくれる?」


いいの?私で!
「……グスッ、せ、んぱい」

嬉しくて嬉しくて、ただ涙が出た。

「返事は?─」

コクコク
「ぉ、願い、します」

顔を手で覆ったまま泣き止まない私を先輩は優しく抱きしめてくれた。

「美緒、泣くなよ」

だって!
涙が止まらないんだもん。
先輩が突然告白なんてするから─

薄暗い路地裏
切れ掛かった街頭の下で私が泣き止むまで背中をさすってくれた先輩。

私は暫く先輩の腕の中でこの感動を噛み締めていた。


私、先輩の彼女になっちゃった!

これからは一緒に帰ったり、デートしたり─

キスだって…
ううん、それ以上の事もあるかも

キャハ、どうしよう!

ひとりであれこれ考えて
想像がどんどん膨らんでくる。

明日から先輩に会ったらどんな顔してればいいかな?

ウフフ、部活の仲間に何て言おう!

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