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飴色トライアングル【完結】
第2章 先輩とキスしちゃった!
やった!嬉しい。
じゃ後で─
先輩に小さく手を振った。
よし、図書室へ行こう。
ルンルン気分で勢いよく振り返ると…
ドンッ!「キャッ─」
あ~ヤバい、誰かにぶつかった─
「ごめんなさい」
「痛ったいわね~どこ見てんのよ…」え?─あ
そこには3年生の女子が数名─
この人達…英昭先輩のファンクラブの人達だ。
「すみません」
いつからいたんだろ、全然気づかなかった。
私が先輩と喋ってるとこ、見てたのかも…
凄い私を睨んでくる。
ここは早く逃げよ!
「すみませんでした、気を付けます」
「ねぇ、ちょっと…」ビクッ─は、ぃ!
廊下いっぱいに広がった先輩女子
その横を抜けようとしたのに─
呼び止められちゃった。
「アンタ─英昭の彼女だか何だか知らないけど、イイ気にならない方がいいんじゃない」
「……」
イイ気になんて─
そこから長いお説教が始まった!
──◇◇
先輩女子に散々嫌味を言われ解放された時にはもう心が疲れちゃって─
勉強もする気がなくなった。
図書室の机に頬杖ついて窓の外をボンヤリ眺めていた…
あ~ぁ!
お姉様達、早く卒業しちゃえばいいのに
そしたら…
あ、ダメだ!
先輩女子が卒業する時は英昭先輩も卒業だ。
「はぁ~!ふぅ~」
クスッ─クスクス
ん?─誰かの笑い声が聞こえる。
何がそんなに面白いの?
図書室なんだから静かにしないと叱られるよ?
「ふぁ~ぁ」
ため息しか出ない。
クスクス
また誰かが笑ってる─え?
「あ、先輩!」
視線を感じて振り返ると英昭先輩がいて─
私を見て笑っていた。
さっきの笑い声は先輩だったの?