この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
飴色トライアングル【完結】
第15章 嬉しさと不安と…
◇◇◇
「美緒、もう行くよ」あ、うん。
もう帰る時間だね。
見送りのため家を出ると
やっぱり寂しさが込み上げる。
話したい事はたくさんあるのに言葉が出てこない。
どうしよ何か話さなきゃ
「ヒデ「美緒」──
意を決して名前を呼ぶとヒデの声と重なった。
─な、に?
〝いや、美緒が先に…〟ぅ、うん!
えっと…なにを言おう。
「仕事…頑張ってね…」違う!
バカ私ったら!
そんな事を言いたいんじゃないのに…
「…美緒も頑張れよ」あ、うん。
せっかく勇気を出したのに話が続かない。
「美緒…もうそこでいいから」え?
顔を上げると曲がり角は目の前
もうここまで来ちゃったんだ。
本当はフェリーが出るギリギリまで一緒に居たいけどヒデが途中までにしてって。
〝美緒が泣くと辛いからさ〟
もうここでお別れ
「……ヒデ、あの」
「俺!待ってるから…絶対帰って来いよ」
うん。
私もヒデにちゃんと言わなきゃ
「帰る、絶対帰るから…待っててよ」
じゃなきゃ、恨むから。
フッ「当たり前だろ」
ボッボォォォー!
その時フェリーの汽笛が鳴り響いた。
入港の合図だ。
「行かなきゃ」うん。
ヒデの手が私からゆっくり離れてく…
これが最後かもって思ったら我慢出来なくなった。
「…ヒデ」待って!
ドスッ、…我慢出来ずにヒデの胸に飛び込んだ。
自分から唇を押し付けお別れのキス。
「ヒデ…大好き」グスン
「俺もだよ」
やっぱり涙は溢れてくる。
「ほら、泣くな」コクコク……
ボッボォォォー
急かすような汽笛の音
「美緒…行くよ」コクン
ヒデ、またね。
…絶対、待っててよ!
「美緒、もう行くよ」あ、うん。
もう帰る時間だね。
見送りのため家を出ると
やっぱり寂しさが込み上げる。
話したい事はたくさんあるのに言葉が出てこない。
どうしよ何か話さなきゃ
「ヒデ「美緒」──
意を決して名前を呼ぶとヒデの声と重なった。
─な、に?
〝いや、美緒が先に…〟ぅ、うん!
えっと…なにを言おう。
「仕事…頑張ってね…」違う!
バカ私ったら!
そんな事を言いたいんじゃないのに…
「…美緒も頑張れよ」あ、うん。
せっかく勇気を出したのに話が続かない。
「美緒…もうそこでいいから」え?
顔を上げると曲がり角は目の前
もうここまで来ちゃったんだ。
本当はフェリーが出るギリギリまで一緒に居たいけどヒデが途中までにしてって。
〝美緒が泣くと辛いからさ〟
もうここでお別れ
「……ヒデ、あの」
「俺!待ってるから…絶対帰って来いよ」
うん。
私もヒデにちゃんと言わなきゃ
「帰る、絶対帰るから…待っててよ」
じゃなきゃ、恨むから。
フッ「当たり前だろ」
ボッボォォォー!
その時フェリーの汽笛が鳴り響いた。
入港の合図だ。
「行かなきゃ」うん。
ヒデの手が私からゆっくり離れてく…
これが最後かもって思ったら我慢出来なくなった。
「…ヒデ」待って!
ドスッ、…我慢出来ずにヒデの胸に飛び込んだ。
自分から唇を押し付けお別れのキス。
「ヒデ…大好き」グスン
「俺もだよ」
やっぱり涙は溢れてくる。
「ほら、泣くな」コクコク……
ボッボォォォー
急かすような汽笛の音
「美緒…行くよ」コクン
ヒデ、またね。
…絶対、待っててよ!