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飴色トライアングル【完結】
第16章 彼のために出来ること

…我慢するからわざわざ言わなくても…
もしかして私が待ってると思うと仕事に集中出来ないのかも!

気を使わせたのならごめんなさい。

「ヒデ、私…」
〝美緒…ごめんな、落ち着いたら必ず連絡するから待ってて〟

う、うん!わかった。

ヒデの言い方が気になる。
もしかして仕事でトラブルがあったのかもしれないけど、深くは聞けなかった。

心配だけど…そう言われたら私は連絡しない方がいいの?…

結局その日はモヤモヤしたまま朝まで眠ることが出来なかった。
仕事も間違いばかり─

「美緒ちゃん、分かった?」
「……ぇ、あ、はぃ」
自分では記憶に無いけど、みどりさんの言葉に生返事してたみたい。

「──はぁ~!美緒ちゃん」ん?…
「…しっかりしなさい!」
ハッ!はい、ごめんなさい。

寝不足が祟って夢の中にいるみたいふわふわする。


でみどりさんに叱られて強制的に早退させられた。
「─いい?今日はゆっくり休むのよ」
はぃ。ごめんなさい。

こんなんじゃ社会人として失格

自分が情けないけど─今は何も考えられない─
ドサッ
倒れ込むように布団に転がった。

──
う、う~ん!
私…どれくらい眠ってた?
窓の外からは陽が差し込んでいた。

いい天気

久しぶりに行ってみよう!


──波の音
寒くなってからすっからご無沙汰だった海岸に久しぶりにやって来た。

そう言えば、寂しい時も嬉しい時もいつもここから海を眺めてたっけ!

無限に広がる海を見てると思う
ヒデに会えない寂しさなんて一時的な事なのに、こんなことで落ち込んでるなんてバカらしい!

もっと前向きに…ならなきゃ!

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