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飴色トライアングル【完結】
第19章 虹色に変わるとき…
「なんか、不思議だな…」
え?…感慨に耽っていた私の横でヒデの呟く声が聞こえた。
なに?…
「ん?…同じ景色なのにさ、今美緒が隣にいるだけで景色が全然違って見えるんだよ」
ヒデも?
私と同じように思っていてくれたんだ。
それが凄く嬉しかった。
「うん、そうだね!」
これからは、ずっと一緒だよ。
もう何があっても私を離さないでね!
重なるヒデの手を強く握り返した。
「クスッ─」
「クスクス…」
これから始まる新生活
全部が順調にはいかないかもしれない
けど…私達なら乗り越えていけるはず
もう2度と、辛い想いをしないように
ヒデと2人で…
長く止まっていた私の中の時計が再び動き出した。
飴色だった街の景色は、雨上がりの空に大きく掛かる虹のように…今、色鮮やかに輝きだす。
『飴色トライアングル』
──Thank you for your relationship──
fin
The train arrived at the station
〝美緒、起きて…もう着くよ〟
be continued