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飴色トライアングル【完結】
第19章 虹色に変わるとき…
………**
いつの間にか、雨は上がって太陽が降り注いでいた
電車の窓からは
子供の頃から何度も見た景色が広がっている!
ヒデとこの景色を見るなんて…
たぶん初めて。
私が上京した時に見た景色と同じはずなんだけど
何かが違う。
あ、そうか…
今は私の隣にはヒデがいるから!
あの時は新たに始まる大学生活になんの希望も持てなくて靄が掛かったようだった。
だって…私、ヒデと同じ大学に行く為に勉強してたのに─心の傷とヒデがいなくなった寂しさで…
もう何もかも投げやり
大学なんてどこでもいい…なんなら進学しないで就職したっていいくらいだった。
両親の強い薦めで進学する事にしたけど、とにかくこの街から離れる事しか考えて無かった。
辛い経験と、ヒデとの別れでボロボロの私
ここに居たら自分がどうにかなりそうで恐かった。
その時に見た景色と変わってない筈
なのに今はこんなにも明るく写ってる。