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飴色トライアングル【完結】
第5章 優しくなんて…しないで!
ヒック──ヒック
泣いて泣いてやっと落ち着いた頃、ヒデが優しく声を掛けてきた。
「落ち着いた?…な、今日は酔ってるから帰ろ?─膝、痛いだろ?─頼むよ」
恋人の姉がこんなんじゃ…
やっぱりほっとけないの?
私がいくら嫌がったってヒデは困るよね!妹の彼氏として…
コクン…
分かったよ!
帰ればいいんでしょ?
「タクシー拾うから、少し歩くけど大丈夫か?」
うん!
転ばないようにヒデが私を支えながら歩いてくれる…
こんな近くで
ヒデの体温を感じるなんて
いいの?
ヒデを見上げると
一瞬絡んだ視線をすぐに逸らされた。
「…ご、めんなさぃ」
「あ、いや、気にすんな」
「……」
気にするよ!
ヒデと一緒に帰ったら由美が不思議に思うよね
帰ったら、私が由美に説明しなきゃ。
──//
タクシーに乗り、何となく窓に映る自分と眼があった…
泣きはらした眼をして
フッ─なんてブスなの?笑っちゃう!
ヒデの前でこんなに泣いて…
きっと、呆れたでしょ?
もう私には関わらない方がいいよ?
街並みを眺めながらそんな事を考えていると、心地いい揺れに瞼が重くなってきた。
眼を瞑ると深く沈んでいく!
〝ミオ、ほら!…〟
ん?─なに──
これは夢?
ヒデが私の頭を引き寄せて自分の肩に凭れさせてくれた。
ダメだよ、そんな事したら由美が悲しむ
でも、こんなことがあるわけない。
これは夢
だから…いい?
せめて夢の中だけでもヒデに甘えても!
「…ヒ、デ」
〝美緒は昔からそうなんだよ!何も言わないで〟
そんな声が聞こえたような気がした。
泣いて泣いてやっと落ち着いた頃、ヒデが優しく声を掛けてきた。
「落ち着いた?…な、今日は酔ってるから帰ろ?─膝、痛いだろ?─頼むよ」
恋人の姉がこんなんじゃ…
やっぱりほっとけないの?
私がいくら嫌がったってヒデは困るよね!妹の彼氏として…
コクン…
分かったよ!
帰ればいいんでしょ?
「タクシー拾うから、少し歩くけど大丈夫か?」
うん!
転ばないようにヒデが私を支えながら歩いてくれる…
こんな近くで
ヒデの体温を感じるなんて
いいの?
ヒデを見上げると
一瞬絡んだ視線をすぐに逸らされた。
「…ご、めんなさぃ」
「あ、いや、気にすんな」
「……」
気にするよ!
ヒデと一緒に帰ったら由美が不思議に思うよね
帰ったら、私が由美に説明しなきゃ。
──//
タクシーに乗り、何となく窓に映る自分と眼があった…
泣きはらした眼をして
フッ─なんてブスなの?笑っちゃう!
ヒデの前でこんなに泣いて…
きっと、呆れたでしょ?
もう私には関わらない方がいいよ?
街並みを眺めながらそんな事を考えていると、心地いい揺れに瞼が重くなってきた。
眼を瞑ると深く沈んでいく!
〝ミオ、ほら!…〟
ん?─なに──
これは夢?
ヒデが私の頭を引き寄せて自分の肩に凭れさせてくれた。
ダメだよ、そんな事したら由美が悲しむ
でも、こんなことがあるわけない。
これは夢
だから…いい?
せめて夢の中だけでもヒデに甘えても!
「…ヒ、デ」
〝美緒は昔からそうなんだよ!何も言わないで〟
そんな声が聞こえたような気がした。