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飴色トライアングル【完結】
第6章 私の想いは─封印しなきゃ。
2人は付き合ってるんだし、今時同棲なんて普通でしょ?
私も仲のいい2人を見なくてすむから
「ダメだよ…」
由美の表情が急に曇ってくる。
「なんで?英昭さんに聞いてみたら?」
「一緒には住めないって言われたもん」
え?
だいぶ前に由美が提案したらしいけど…
断られたって!
それは…きっとまだ付き合いが浅かったからで、今はもう大丈夫かもよ。
「一緒に、住むのは結婚する時だって」
「……」
結婚…
そうかこのまま付き合いが続いたら当然だよね。
そこまで考えてなかったけど
いつかそんな日が来るかもしれないね!
「じゃ、もう結婚しちゃえばいいのに」アハハ
うん、そしたら…
今度こそきれいサッパリ忘れられると思うから…
「それは…そうなったら嬉しいけど」
「でも…それはないと思う」
由美?
なんでそんな悲しそうな顔するの?
これから付き合いが続けばそうなるでしょ。
「英昭さんは独身主義みたい!長く付き合ったとしても結婚はしないけどいいか?って…最初に言われてるから」
どういう事?
「私がそれでもいいから付き合いたいってお願いしたの」
なんでそんな事をヒデは言ったの?
それに由美だって!
「英昭さん、前に付き合ってた人に裏切られたみたい」
!?─裏切られた!
その言葉にドキッとした。
それって…
「英昭さんにはね、私から告白したの!1度は断られたんだけど諦めきれなくてシツコク何度も」
「そしたらね?フフッ─そんな一生懸命なところが昔の彼女に似てるって笑われた!」
「英昭さん、その人の事が忘れられないのかも」
由美は悲しそうに遠くを見つめてる。