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愛されたいから…
第1章 イルマの出会い

やっと落ち着いたばかりだというのに、さっそくとばかりに南郷さんは封筒から何枚かの紙を出し
『とりあえず、これを見て貰えますか?』
と言った。南郷さんが俺に出して来たのはいわゆるネームという漫画の下書きのような原稿だ。俺はそのネームに目を通し
『これって!?』
と思わず叫んだ。再び落ち着きを失くして叫ぶ俺に素敵な顔で微笑む南郷さんが
『ご存知だと思いますが、うちはそれ専門ですよ。』
と平気で言って来る。俺が見たネームとは、それはいわゆる18禁と言われる官能漫画というものだ。昨今の時代の流れという奴で、紙書籍から電子書籍に移り変わっていく出版社の現状では、読者が求めやすくなった官能漫画の立場は王道少年、少女漫画と変わらない扱いに変わりつつあった。
ヤオイ系BLにGL、それとは別にTLという様々な分類にジャンル分けされながらもその世界の作品は一部のオタクやマニアの間だけでなく、普通の読者ファン層にも浸透し始めているという事実は認めざるを得ない。
しかし、今までキラキラの少女漫画を描いて来ていたこの俺が、いきなり少女漫画では禁止扱いのパンチラや濡場がてんこ盛りのこの作品を作画だけとはいえ描く事になるとか、全く想像にもしていなかったというのが本音だった。
ただアタフタしてしまう俺にお構い無しの南郷さんは
『如月 るいの名前は使わず、作画を変える事は可能ですか?』
と聞いて来る。正直、作画を変える事は俺には容易い事だ。俺の親父とお袋は2人でそっくりな作画をしている。だけど親父は少年漫画、お袋はレディース漫画と別のジャンルで2人はちゃんと違う作画で掲載をしている。
俺はそんな親の七光りに思われるのに抵抗をして、親とは全く違う作画で今まで自分の作品を描いて来た。だから知らない人から見れば作品だけでは俺があの人達の息子だと感じる事は全くない。
だけどキラキラ少女漫画の如月 るいがヌルヌル官能漫画を描くというのは、確かにベータの編集長が嫌がる訳だと思った。
『作画は変えれます。名前も別に適当でいいです。だけど、この作者、ネームまで描いてるのに、何故、自分で作画しないんですか?』
と南郷さんに聞いた。
『とりあえず、これを見て貰えますか?』
と言った。南郷さんが俺に出して来たのはいわゆるネームという漫画の下書きのような原稿だ。俺はそのネームに目を通し
『これって!?』
と思わず叫んだ。再び落ち着きを失くして叫ぶ俺に素敵な顔で微笑む南郷さんが
『ご存知だと思いますが、うちはそれ専門ですよ。』
と平気で言って来る。俺が見たネームとは、それはいわゆる18禁と言われる官能漫画というものだ。昨今の時代の流れという奴で、紙書籍から電子書籍に移り変わっていく出版社の現状では、読者が求めやすくなった官能漫画の立場は王道少年、少女漫画と変わらない扱いに変わりつつあった。
ヤオイ系BLにGL、それとは別にTLという様々な分類にジャンル分けされながらもその世界の作品は一部のオタクやマニアの間だけでなく、普通の読者ファン層にも浸透し始めているという事実は認めざるを得ない。
しかし、今までキラキラの少女漫画を描いて来ていたこの俺が、いきなり少女漫画では禁止扱いのパンチラや濡場がてんこ盛りのこの作品を作画だけとはいえ描く事になるとか、全く想像にもしていなかったというのが本音だった。
ただアタフタしてしまう俺にお構い無しの南郷さんは
『如月 るいの名前は使わず、作画を変える事は可能ですか?』
と聞いて来る。正直、作画を変える事は俺には容易い事だ。俺の親父とお袋は2人でそっくりな作画をしている。だけど親父は少年漫画、お袋はレディース漫画と別のジャンルで2人はちゃんと違う作画で掲載をしている。
俺はそんな親の七光りに思われるのに抵抗をして、親とは全く違う作画で今まで自分の作品を描いて来た。だから知らない人から見れば作品だけでは俺があの人達の息子だと感じる事は全くない。
だけどキラキラ少女漫画の如月 るいがヌルヌル官能漫画を描くというのは、確かにベータの編集長が嫌がる訳だと思った。
『作画は変えれます。名前も別に適当でいいです。だけど、この作者、ネームまで描いてるのに、何故、自分で作画しないんですか?』
と南郷さんに聞いた。

