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愛されたいから…
第9章 藤森の作品
俺という人間はコンプレックスの塊で少しずつしか経験とか積み重ねる事が出来ないタイプだけど、今の俺ならば、南郷さんが俺のそばに居てくれるから少しはいい経験が色々と出来そうな気がしていた。

藤森先生もお客様の経験談をストーリーにしたとか言っていたから親父が言っていた経験って大事なんだと俺はぼんやりと考えていた。そんな俺を背後からいきなり抱えて南郷さんが俺にキスをして来ていた。

ちょっと!?ここ、お寿司屋さんだぞ!?

いつも通りに南郷さんの不意打ちには俺は頭が一気にパニックになってジタバタする俺のシャツの中に南郷さんの手が入って来て俺の身体を撫で回す。

『あんっ…。』

南郷さんの指先が俺の乳首に触れて来るから俺は思わず声が出た。南郷さんが

『そういう可愛い声出したら店中に聞こえるぞ。』

とか言いながら俺の乳首を指先で摘んで来る。

『だったら…、あぁ…、こんなところで…、やん…、しないで…。』

それだけ言うのが精一杯の俺に南郷さんがキスで俺の口を塞いで俺の胸を撫で回す。

この人!?結構キス魔で本当にタチが悪い!?

南郷さんの愛撫に頭が熱くて気持ち良くて、でも少しだけ腹が立つ。南郷さんに好き放題にされている俺はまだ未熟者だからだ。

さっきは電車で尻を変に弄られて、今は俺の乳首が痛いほどに捏ねるように弄られた俺は身体が完全に疼いて、俺の股間がムクムクと勃起して盛り上がって来ていた。俺の勃起をしっかりと確認した南郷さんは俺からゆっくりと離れてから

『イルマの可愛い顔が見れたからもう満足。』

と言ってニンマリと笑っていた。

『南郷さん!?結構、意地悪だ。』

とパンパンに張った股間を俺は押さえながら南郷さんに向かって叫んでいた。

俺の身体が完全に疼いてから止めるとか酷いよ…

そう思う俺は拗ねるように南郷さんから顔を背けていた。

そんな俺の額にキスして南郷さんが

『週末はうちに来ないか?』

と聞いて来る。

俺はドキドキしたまま南郷さんに

『行っていいの?』

と聞き返す。今度は俺に対して少し拗ねたように南郷さんの方が

『お前の家、人の出入り激しいからな。一体、何人に鍵渡してんだよ。』

と俺に言っていた。
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