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愛されたいから…
第11章 南郷の思い
そんな俺だったから和也は毎日のように

『龍平、龍平、次の日曜日は映画行こう!』

『龍平、夜の公園にお化けが出るって聞いたから見に行こう!』

と俺にまとわりつき、俺は和也に

『連れ行って欲しいなら、今度のテスト、嫌いな問題も我慢して解いて下さい。』

と言ってやる。嫌いな事はやりたくない主義の和也は今にも死にそうな顔で

『龍平の為になら…、ちょっとだけ俺頑張るよ。』

と力んで俺には答えてくれる。和也がそうやってテストを頑張ったから俺はご褒美として和也を夜の公園に連れて行ってやっていた。

その頃はまだ春先で少し肌寒い時期だったから夜の何もない公園で和也が身震いをして俺にしがみついて来る。俺は

『お化けの季節じゃないし、寒いなら帰りますか?』

と和也に聞いてやる。和也がまた突然俺にキスをしてから

『龍平、抱っこして♡』

といつものように子供みたいにねだって来た。はいはいと俺が小さな和也の腰を抱いてやると俺の首に手を回して背伸びをして、まるで女の子みたいに和也が俺に本気のキスをして来ていた。

俺の口を開けて、和也の柔らかい舌が俺の中に挿って来ては俺の舌に絡みつく。可愛くて柔らかくて和也の足が俺の股間に当たって来て俺を変な感覚にさせて来る感じだった。

その時の俺は和也が男だとか、そんな事は全く考える事すら出来ず、ただ可愛く少し少し照れたように俺からキスを離した和也が

『龍平が好き♡』

とか当たり前のように言って来るから俺は

『俺は男だよ。』

と和也に確認するように言っていた。和也は何故かそんな俺に怒ったように

『俺は龍平が好きなの!だから俺は龍平に恋人になって欲しいの!もし龍平にフラれたら俺は生きていけないよ。』

と半泣きの顔で俺に言う。女の子みたいに可愛くて子供みたいに無邪気で、俺はそんな和也を気持ち悪いとか感じる事はなく俺も人として和也が好きなんだとか思っていた。

『フラないから、ちゃんと和也が嫌いな課題レポート終わらせてちゃんと大学に残れるように頑張ってくれるなら俺は和也と一緒に居るよ。』

そう言った俺に和也は

『頑張る!だから…、龍平がキスして…。』

と俺からのキスを求めて来た。その日から和也は俺の恋人になり、すぐに俺に何かを求めて来るようになっていた。
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