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愛されたいから…
第14章 イルマの初体験
それでも、ご飯くらいは俺が作ってコーヒーを入れてあげる事くらいは南郷さんにしてあげれるから俺は週末は休みにして南郷さんの家に行く。

だけど、それまでに俺はベータの仕事もある程度進めておく必要がある。3話分の原稿が出来次第、俺の新連載が始まる。だから俺はベータ用の原稿を描きながら、4話、5話のストーリーを簡単にパソコンに打ち込んだりそのネームの準備だって必要になる。

こうやって考えると俺は藤森先生の仕事のスピードには驚かされる。実は、もう4話分と5話分のネームが俺の手元には届いていた。

原稿を描かないハンデがあるにしても藤森先生の原作者としての才能は凄いと感心させられる。

なんとか、ベータの原稿の下描きを終えて、リッちゃんと夕食を食べてからリッちゃんを家に送って俺が自分の家に帰る頃には俺はクタクタになっていた。

『明日…、俺の身体はもつんだろうか…?』

そんな独り言を思わず俺はボヤいてしまう。やっぱり俺は南郷さんには愛されたい…、つまりそれは俺の中に南郷さんが挿れて来るという訳で…、俺はまたあの苦痛に自分が耐えられるのかと不安になる。

いつかはそれに慣れるんだろうけど、いつかっていつだよ!?と俺は叫びたくなってしまう。風呂では自分のアナルを少し指先で撫でてみる。

ヒクヒクと感じて指先に抵抗して俺の穴の入り口が俺の指を拒否するようにキュッと締まってしまうのがわかる。締まったらダメなんだよ…、南郷さんのってデカいから、緩くならないとキツいんだよ。

そんな馬鹿な事を考えてしまう自分に笑って俺は呆れていた。

翌日は約束通りにガンマの編集部へと原稿を届けに俺は行っていた。打ち合わせ用の個室では南郷さんが俺の原稿を確認してから

『いつも〆切前には原稿が貰えて助かります。』

と編集長の顔で俺に言う。俺は

『俺が可能な限りは出来るだけ急ぎますけど、ベータの連載もあるのでギリギリになる時もそのうちに出て来ますよ。』

と漫画家として南郷さんに言う。ふと南郷さんが

『この後のご予定は?』

と少し不機嫌に言って来る。俺は南郷さんの家の鍵を見せながら

『行くところがあるんです。俺が行かないと不機嫌になる人が居るんで…。』

と言ってあげる。南郷さんは照れたように頭をかいてから

『気を付けて行ってください。』

と俺に言っていた。
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