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愛されたいから…
第15章 イルマの妄想
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朝、俺の目が覚めたら南郷さんがもうベッドにはいなかった。これだけはいつもちょっと寂しいとか俺は思ってしまう。だけど、俺の尻が今朝はやっぱりかなりの激痛で俺は足腰が震えてしまう。

前回に比べれば随分と楽にはなったけど…、後、何回南郷さんに抱かれたら俺の身体は慣れてくれるのか?とか俺は朝っぱらからエッチな事を考えてしまう。

なんとか着替えてから俺がリビングに行くと南郷さんが本棚の横の壁に埋め込みになっている仕事用デスクで仕事をしていた。

『コーヒーでも入れようか?』

そう聞いた俺に南郷さんが初めて俺に気付いたようにメガネを外しながら

『まだ寝ててもいいぞ。身体が辛いんだろ?』

と聞いて来る。俺は南郷さんの背中に頭を乗せて

『仕事の邪魔はしないから、そばに居ていい?』

と聞いてみる。南郷さんは

『もうすぐ昼飯時だから、うどんでも食いに行こう。イルマは今日は刺激物は止めた方がいいからな。』

と俺に言う。

『なんで?』

『トイレで泣く羽目になるぞ。』

『エッチ!』

『心配をしてやってんだ。』

そう言って南郷さんが俺を軽々と抱っこしてキスをしてくれる。キスをしてから

『〆切が終わるまでは遊びにとか連れてってやれないけど、ごめんな。』

と南郷さんが気を使って俺に言ってくれる。だから俺は

『俺は龍平さんのそばに居れるなら、それだけでいいんだよ。』

と言って今度は俺から南郷さんにキスをする。貴方を愛している…、そう伝えたい気持ちを言葉にしてしまうとどこか軽く感じてしまうから俺は俺の身体で伝えようとしてしまう。

『仕事中だから、俺を誘惑すんな…。』

と少し嬉しそうだけど南郷さんがそんな俺には困った顔をしてくれる。ちゃんと俺の気持ちが南郷さんに伝わっている事を確認した俺は嬉しくなっていた。

その日はずっと仕事をする南郷さんの為にコーヒーを入れて、俺は南郷さんの本棚から俺が読めそうな本を読む事にした。
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