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愛されたいから…
第1章 イルマの出会い

俺がそれなりに思春期という時期を迎えた中学と高校では同級生の女子達から
『如月って可愛い…、猫耳とか付けていい?』
とか
『一度、私にお化粧させてよ。』
と言われてばかりの俺は決してその女子達から男として扱われる事はなく、散々、玩具のような扱いをされた挙げ句、やっと大学に入り俺にも普通の恋人という存在として出来たはずの唯はその日は俺が先に帰ったと勘違いして講義が終わった教室で女友達と
『ねぇ…、唯って…、今はあの如月君と付き合ってんだって?』
『あの子、下手な女の子より可愛い感じだから、なんか付き合い辛くない?』
という会話の中で
『だけど、イルマの親って超有名漫画家だよ。ちょっとした玉の輿じゃん。今だって、イルマは親が買ってくれた高級マンションで1人暮らしだし、美大卒じゃ玉の輿狙うしか将来に夢なんかないじゃない。』
と俺がその会話を聞いていたとも知らずにそう女友達に唯は答えたのだった。しかもそんな会話の中で
『だけど、プリクラとかはイルマとは絶対にお断りだよね。私より可愛く写りそうで怖すぎるよ。』
と言って一際、甲高い笑い声を俺の恋人が上げた。
そんな女だけの会話が俺のコンプレックス嫌悪をブースターのように増幅させるには充分な状況で俺は唯の友達がまだ居るその場で唯に恥をかかせるように
『俺の親と付き合いたいなら勝手にしろよ。俺はもうお前とは付き合っていられない。』
と言って別れた。そんな俺は結局そのまままともな恋愛経験すらない日々を過ごし、俺の美大卒業前に親が勝手に俺が描いた作品を出版社に持ち込んだ事から、いつの間にか漫画家としてデビューする事になってしまった。
だが、これもまた、俺のコンプレックスにしかならなかった。何故ならうちの親が持ち込んだのは少女漫画の編集部。俺の絵はあまりにも綺麗過ぎるとかいう理由で少年漫画には向かないらしい。
気付けばろくに恋愛経験すらない俺がキラキラの少女漫画作品で一応新人投稿の応募に出す形となったのだが、その時の作品が何故か読み切りの短編だったはずなのにファン投票では有り難くも1位を獲得し、新人とは思えない綺麗な作品だと俺は定評を受け、そのまま如月 るいという名でキラキラの少女漫画家としてデビューを無事に果たした。
『如月って可愛い…、猫耳とか付けていい?』
とか
『一度、私にお化粧させてよ。』
と言われてばかりの俺は決してその女子達から男として扱われる事はなく、散々、玩具のような扱いをされた挙げ句、やっと大学に入り俺にも普通の恋人という存在として出来たはずの唯はその日は俺が先に帰ったと勘違いして講義が終わった教室で女友達と
『ねぇ…、唯って…、今はあの如月君と付き合ってんだって?』
『あの子、下手な女の子より可愛い感じだから、なんか付き合い辛くない?』
という会話の中で
『だけど、イルマの親って超有名漫画家だよ。ちょっとした玉の輿じゃん。今だって、イルマは親が買ってくれた高級マンションで1人暮らしだし、美大卒じゃ玉の輿狙うしか将来に夢なんかないじゃない。』
と俺がその会話を聞いていたとも知らずにそう女友達に唯は答えたのだった。しかもそんな会話の中で
『だけど、プリクラとかはイルマとは絶対にお断りだよね。私より可愛く写りそうで怖すぎるよ。』
と言って一際、甲高い笑い声を俺の恋人が上げた。
そんな女だけの会話が俺のコンプレックス嫌悪をブースターのように増幅させるには充分な状況で俺は唯の友達がまだ居るその場で唯に恥をかかせるように
『俺の親と付き合いたいなら勝手にしろよ。俺はもうお前とは付き合っていられない。』
と言って別れた。そんな俺は結局そのまままともな恋愛経験すらない日々を過ごし、俺の美大卒業前に親が勝手に俺が描いた作品を出版社に持ち込んだ事から、いつの間にか漫画家としてデビューする事になってしまった。
だが、これもまた、俺のコンプレックスにしかならなかった。何故ならうちの親が持ち込んだのは少女漫画の編集部。俺の絵はあまりにも綺麗過ぎるとかいう理由で少年漫画には向かないらしい。
気付けばろくに恋愛経験すらない俺がキラキラの少女漫画作品で一応新人投稿の応募に出す形となったのだが、その時の作品が何故か読み切りの短編だったはずなのにファン投票では有り難くも1位を獲得し、新人とは思えない綺麗な作品だと俺は定評を受け、そのまま如月 るいという名でキラキラの少女漫画家としてデビューを無事に果たした。

