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愛されたいから…
第6章 大地の思い

しかもイルマはファーストキスのはずだ。奥手で純粋な俺のイルマに簡単にキスとかすんじゃねぇよ…。
そう考える俺は見知らぬ男にイライラとする。律子は一体何を考えていい子ぶってイルマがキスされた話しとか聞いてんだよ。だから女はダメなんだ。
イルマに好きだって気持ちを言えないまま、自分の欲求不満を俺で埋めようとする律子にも俺は段々と苛立って来る。
律子は俺と違って暇だからとイルマのそばにしょっちゅう居るんだから、イルマに変な奴を近づけないくらいの役に立つ事も出来ないのか?
そうやってイライラとしたままの俺はその翌日に部屋の片付けをして、予約した旅館に確認とかを済ませてからイルマに電話をしていた。
『明日、大丈夫か?』
そう聞いた俺に穏やかにイルマが
『うん、大丈夫。今、荷物をまとめてるところ。』
と言って来る。イルマが俺と旅行に行きたくないとか言っているなんて話しはやっぱり嘘だよな…。律子が自分も誘って貰えなかったからヤキモチを焼いて俺に嫌がらせをしただけだ。
その時の俺は単にそう思っていた。次の日の朝、イルマとは駅前で待ち合わせだった。ダボダボのダンガリーシャツにダボダボのジーンズ姿のイルマは俺を見ても穏やかな笑顔で
『おはよう、朝早くからだけど、大地は大丈夫?』
と聞いて来るだけだった。いつもなら旅行とかなら子供みたいにはしゃいでいるイルマなのに、妙に大人びて俺に気使っているイルマに俺はなんとなく違和感を感じてしまう。
『俺は昨日から休みだったから平気だ。イルマは〆切明けで疲れてんのか?』
そう聞いた俺にイルマは笑顔で
『俺は一昨日に仕事終わらせたから余裕だよ。』
と言って来る。出版社の編集長だかなんだか知らねぇが俺のイルマをこき使うような真似したらタダじゃおかない。そんな事を俺は考えながら
『新宿を10:10発だから急ごうぜ。』
とイルマを急かすように言って電車に乗っていた。今回の旅行では箱根行きのロマンスカーに絶対に乗りたいとイルマが希望したからだ。本当は車の方がイルマには楽な旅行だけど、この旅行では俺は全部イルマの希望を聞いてやる。
電車の中でイルマに
『荷物、大丈夫か?』
と聞いてみた。イルマは拗ねたように
『このくらい平気だよ。子供じゃないんだからな。』
と俺に言っていた。
そう考える俺は見知らぬ男にイライラとする。律子は一体何を考えていい子ぶってイルマがキスされた話しとか聞いてんだよ。だから女はダメなんだ。
イルマに好きだって気持ちを言えないまま、自分の欲求不満を俺で埋めようとする律子にも俺は段々と苛立って来る。
律子は俺と違って暇だからとイルマのそばにしょっちゅう居るんだから、イルマに変な奴を近づけないくらいの役に立つ事も出来ないのか?
そうやってイライラとしたままの俺はその翌日に部屋の片付けをして、予約した旅館に確認とかを済ませてからイルマに電話をしていた。
『明日、大丈夫か?』
そう聞いた俺に穏やかにイルマが
『うん、大丈夫。今、荷物をまとめてるところ。』
と言って来る。イルマが俺と旅行に行きたくないとか言っているなんて話しはやっぱり嘘だよな…。律子が自分も誘って貰えなかったからヤキモチを焼いて俺に嫌がらせをしただけだ。
その時の俺は単にそう思っていた。次の日の朝、イルマとは駅前で待ち合わせだった。ダボダボのダンガリーシャツにダボダボのジーンズ姿のイルマは俺を見ても穏やかな笑顔で
『おはよう、朝早くからだけど、大地は大丈夫?』
と聞いて来るだけだった。いつもなら旅行とかなら子供みたいにはしゃいでいるイルマなのに、妙に大人びて俺に気使っているイルマに俺はなんとなく違和感を感じてしまう。
『俺は昨日から休みだったから平気だ。イルマは〆切明けで疲れてんのか?』
そう聞いた俺にイルマは笑顔で
『俺は一昨日に仕事終わらせたから余裕だよ。』
と言って来る。出版社の編集長だかなんだか知らねぇが俺のイルマをこき使うような真似したらタダじゃおかない。そんな事を俺は考えながら
『新宿を10:10発だから急ごうぜ。』
とイルマを急かすように言って電車に乗っていた。今回の旅行では箱根行きのロマンスカーに絶対に乗りたいとイルマが希望したからだ。本当は車の方がイルマには楽な旅行だけど、この旅行では俺は全部イルマの希望を聞いてやる。
電車の中でイルマに
『荷物、大丈夫か?』
と聞いてみた。イルマは拗ねたように
『このくらい平気だよ。子供じゃないんだからな。』
と俺に言っていた。

