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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第8章 3人で-男同士の共闘

仕事のほうは私は普通に、陸さんは回りに遊ばれながらも定時に終了。
相変わらず陸さんだけ揉みくちゃなのが気になるよ? でも私が口を出してしまうと、更に事態は悪化する、そう考えると迂闊に口を挟めないのよね。

「んあぁぁー!!
今日1日で何人捌いただろう? みんな知っていたはずなのに、こんな時だけ好奇心を出すんだからなぁ……」
「元々陸さんは、女性社員に人気があったから……。
それなのに私と付き合い出したと知れて、自分もという気持ちじゃないかな?」
「他の女性に好かれても……僕は千弥一筋なの!」

バスを降りてマンションまで歩きながら、今日1日の愚痴。主に陸さんの愚痴だけど、これを聞きながら帰るのが日課になってしまった。嫌じゃないよ? 陸さんと話をしているのは好きだもの。

「分かっているよね、僕も蓮も千弥しか目に入らないって。他に言われても興味すらないよ」
「それは分かっているけど……。こんな私より、もっと良い人が居るんじゃないかって思う時があるの」
「千 弥 。こんなじゃない、僕は千弥が好きなんだ。なにがあったとしても、千弥が好きな僕は変わらない、絶対に変わらない!」
「陸さん……」

臆病な私も、淫乱な私も、陸さんには全て見られてしまった。それなのに絶対なんて言ってくれる、理由を聞かないでいてくれる……やっぱり優し過ぎるよ陸さん。……私はこの時そう思っていた、この後にあんなことが待ち受けているとは知らないで……。

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