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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第8章 3人で-男同士の共闘

危ないタイミングだったが、多分千弥がシャワーを使い着替え出て来たのと、陸が大急ぎで着替えて来たのはほぼ同時。俺は何事も無かったように、最後のご飯と味噌汁をよそう。
この時点で千弥に気付かれてしまえば、千弥は前のように拒絶するかもしれない、その心配があるからこそ、細心の注意をしているだけ。

「筑前煮美味しい。だし巻き卵も野菜の煮浸しも、日本食って幸せ」
「じゃあ、和食率を上げようかな?」
「僕も和食だよ。あ、ごちそうさまー」
「陸さん早い」
「今日はこれから新しい部屋のお披露目だし、ついでに和食が好きなの僕」
「だからって早食いは消化に悪いよ陸?」
「たまにはいーの」

逸る気持ちは分かるが、食事はきちんと取って欲しいと思うのはプロゆえだろう。それなりに時間を掛けて食べなければ、善き栄養にはならないもの。まぁ、大人に言っても中々聞いて貰えないのが痛い。

「ごちそうさま。後片付け手伝いますね」
「いつも悪いね千弥」
「私と陸さんじゃ、美味しい料理は無理って分かったからかな?」
「陸は知らないけど、千弥は慣れれば出来ると俺は思うよ」
「それより美味しく作る蓮さんが居るもの」
「俺のは仕事だよ」

大概の物は食洗機が洗うけど、鍋とか大きな物だけは手作業。千弥に食洗機のほうを任せ、俺がその他の物を洗うのも日常化した。……陸はあまり手伝わないけどね。

「終わったね。それじゃあ新部屋、プレイルームのお披露目にしよう」
「待ってました!」
「どう変わったのか楽しみです」

千弥を連れ俺たちは部屋を移動、新しい部屋の扉を開け中を覗いた千弥。だがその場で固まってしまった……無理もない。

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