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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第8章 3人で-男同士の共闘
「数年前、私はある男に捕まり、数ヵ月間監禁された。その間私は鎖で繋がれ、服すらも着させて貰えないままあらゆる凌辱を受けたの。どんなに懇願しても許して貰えず、絶えず責め犯される日々。心は嫌でも身体は与えられる快楽に私は堕ち、激しい責めを求めるもう一人の私が出来てしまった」
「……千弥……」
「そんな過去が……。俺が言って慰めにしかならないが、辛かったね千弥」
私の封じていた過去。今話したのはほんの一部だけど、都会に出て人に話したのは初めて。それだけ私は、蓮さんと陸さんを信用している、二人は大丈夫だって。
「陸さんは見たよね、あの薬は私を捕まえた男に脅える私を抑えるためと、もう一人の私を抑えるため。そしてあの頃の恐怖から、薬用ピルを手放せない私」
「それで生出ししても大丈夫だと言ったわけだね?」
「じゃあ、あの日は外でその男と会ったの千弥?」
陸さんの問いに首を横に振る。近いけど違うから。
「あの日たまたま時間待ちに雑誌を見ていたら、あの男が載っていて動揺しただけ。直接は会っていないよ、でももしと考えたら自分を抑えることが出来なくなり、どうしてもの時に使用する強い薬を服用したの。だから返事もままならなくて……ごめんなさい陸さん」
「謝らないで千弥、知らないで声をかけたのは僕なんだ。知っていても千弥を放ってなんて出来なかったよ」
「あの日、俺も居ることが出来たら、もっと千弥を安心させてあげられたのに……仕事を優先にしてすまない」
「だから謝らないで……」