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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第3章 驚く共同同居契約
「それは僕と尾上さんで話し合った」
「どう……ね。これから俺たちが話し合った結果を試してみるかい三苑さん?」
「結果……ですか?」
「悪い結果ではないよ、僕も納得したから」
この数日、私が知らないところで、小野寺さんと尾上さんは話し合っていたんだ。だから二人とも驚かない、知らなかったのは私だけというのも少し気になる。でも、試すとは、なにを試すの?
「でも……」
「俺のマンションに来るだけで良いよ」
「行こう三苑さん?」
「う、うん」
「まずは腹ごしらえが先だけどね」
「そうだった、僕腹へった」
「私も少し……」
「じゃあ注文しよう。目の前に肉の塊が出て来るのが、この店のウリの一つだからね」
そうだった。不安と疑問が先行して、折角の肉バルは手付かず。
尾上さんがスタッフを呼べば、生肉ごとカートに乗せて私たちのところに来て、好きな肉と調理法を選ぶ仕組み。確かに見ごたえ十分だわ。
私はヘルシーに鶏肉でのチーズフォンデュ。小野寺さんはガッツリステーキ。尾上さんはローストビーフをチョイス。三人とも電車通勤なので赤ワインも添えて、始めての肉バルは凄く楽しかったと思う。
それに尾上さんのコーディネーターの腕を、生で見られたのも大きな成果。魅せる仕事って、こんな細かいことまで気を配っていると知ることにもなった。