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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第14章 3人でなければ駄目

「そう蓮! X'masなにを作るの? 僕は絶対にターキーが食べたいんだよ」
「あらら、陸さん忘れてなかったみたい」
「ターキー? それは構わないよ。さてメインがターキーだと、スープ、サラダ、パスタ辺りが王道だね」
「それが……陸さんは、パエリアかピザ、それにカナッペだって」
「千弥はカルパッチョって言ってたし」
「やれやれ、メニューを変更しなければダメかな? 極力二人が食べたい物を作るから」

今度は蓮さんが思案顔、だって陸さんのリクエストってメインにメインだもの悩むよね。
それでも、多少違う形になってもリクエストには応じるみたい。私も気になるよ、当日になにが出てくるのか楽しみで仕方ないもの。

「それで俺は混ぜてくれないのかな?」
「……え?」
「蓮を待っていたんだけど?」
「それは悪かったね、どうしても今日中に終わらせなければならない仕事だったんだよ。とりあえず俺は着替えとシャワーと夕食だけど、冷めやらぬだったら先にどうぞ」
「えぇー!?」
「流石にそれはムリだって。ついでに腹減った」
「夕食まだだったから」

考えて見れば、食事なんか無視して陸さんの部屋に飛び込んだのよ。ほら、X'masの話を先にしたかったから。……で、そのままこの流れだもの、夕食どころじゃなかったでしょう?

ここは一旦引いて、素直に夕食にすることにした私たち。お腹が空くのには敵いませんでした。

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