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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第14章 3人でなければ駄目

「私でも良かったのに」
「食事はしっかり取らないとね。後で体力不足って泣かれても困るよ?」
「れ、蓮さん。それって……」
「言葉通りの意味。後で夜食くらいは作るけど?」
「…………」

言葉に詰まった千弥は、黙々と残りを食べている。
俺としては嘘は言っていない、これから男二人を相手にするんだから、体力は必要、そう思っただけ。俺も陸も、今はもう千弥に対して遠回しの言い方や、誤魔化した言い方はしない。ハッキリと言ったほうが良いこともあるからね。
それに……過去のせいもあるのか、千弥は遠回しに言っても気が付かない時がままあり、ストレートに言ったほうが効果大なんだよ。

「ご、ごちそうさま。帰って来てからシャワーすら使っていないから、メインのシャワー使うね」
「どうぞ。俺は済ませたから、後片付けをしているよ」

設定が終わり、リビングに戻ってきた陸と入れ違いに、バスルームへと駆け込んで行く千弥。これはこれで面白いと思うのだから、俺でさえ困る。

「千弥風呂?」
「だって。帰って来たままだよね?」
「あー。玄関から、いきなり僕の部屋に来たんだったよ」
「話したいが先だったかな?」
「X'masデコレーションの話、千弥は凄く喜んでいたから」

俺は後片付け、陸はダイニングに座り俺の後片付けを見ているのも、そろそろ日常なこと。

「デコってさ、プレイルームもデコるの?」
「どうしようか? 俺は構わないけど、あれをどうデコるのやら」
「道具をX'mas仕様にするしか思い付かないよ僕」

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