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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第14章 3人でなければ駄目

「X'mas仕様ってあるのかい?」
「さあ……。ゲームの中ではあるけど、実際にあるのかな? でもサンタコスとかはありそう」
「コス、コスプレ? その方向には興味が無いからなんとも……」
「僕も無いよ。じゃあ、ツリーくらいにしようかな?」
プレイルームを作った時に探した道具ですら苦戦したというのに、更に季節物など俺には無理がある。ついでに言えば、あそこにディスプレイした物を使ったことは一度も無い。千弥が怯えるかも知れない、そう思うと使いにくい。
「片付け終わったよ」
「部屋で待つ?」
「そうしようか」
もしものためにミネラルウォーターだけを持ち、俺と陸はデコで問題のプレイルームへと移動。中に入って思う、これをどう替えろと?
「とてもじゃないけど、X'masカラーの鎖や縄は考えられないね」
「確かに僕もムリ、思い付かない。その辺の1つを避けて小さなツリーが精一杯だよ」
「だね、少しこだわり過ぎたかな?」
あの時は勢いのままにこんな内装にしてしまったが、今では少し後悔の気持ちはある。これを見て怯えた千弥の姿を思い出す、知らなかったとはいえ、千弥の一番嫌なことをした思いは抜けない。……今はなにも言わなくなったが。
「……おまたせ……って、二人共服のまま」
「ん?」
「え、脱いで待機なわけー!?」
そこにはバスタオル1枚だけの千弥が立ち、俺たちを見て不服そうな顔。これは失敗したね、でも男二人が裸で居るのも情けないと俺は思う。

