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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第15章 それぞれの思い

◇
そうして私たちは道を踏み外す……。
勿論X'masは盛大にやったよ? 陸さんが家中をデコレーションし、蓮さんはみんなの意見を聞いた料理を作ってくれた。
ターキー、クリスピーのハーフピザ、カルパッチョサラダ、シンプルなコンソメスープ、最後に一口サイズのカナッペと、凄い豪華でしょう?
陸さんはターキーに夢中で、私と蓮さんは笑って陸さんの食べっぷりを楽しんだ。
勿論お正月も蓮さん手作りのお節に、近くの神社にお参りに行き、三人が願うことは『いつまでも、このままが続きますように』だったの。凄いよね、三人揃った同じ願い事なんて、私たち以外には考えられないもの。
そんな年末年始も過ぎ、2月からは事務所に陸さんが参戦。これと共に蓮さんが仕事の幅を広げようと言い出した。
「私は今のままだったら構わないけど……」
「千弥を表には出さないよ。俺と陸が表向きを、千弥は内々のことを仕切ってくれれば、それで良いからね」
「空間デザインと、インテリアデザインは似てるからバレないよ千弥。なにかあったら全て僕の名で通すから大丈夫」
「二人がそう言ってくれるなら心配しないね」
受ける仕事も多くなり、最近の私はインテリアコーディネーターの他に、蓮さんの事務所の経理も担当。ずっと事務所の中は変わらないけど、忙しさが段違いだよこれ。
やっぱり蓮さんと陸さんが組むと凄い、すぐに新規チェーン店のトータルコーデが舞い込み、食から空間までを唄い二人して奔走してる。でもどちらも楽しそうなんだよね。

