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八重の思いー私を愛した2人の彼氏
第6章 千弥と陸
「千弥もこうしたら楽だよ」
「え……うん」
「もしかして緊張してる?」
「……少し……」
陸さんのように縁に手を掛けてみたけど、言われた通り緊張はしてる。行為の時は変わる私でも、こうした一般常識は普通並。
だからチラチラと見てしまうの、陸さんの身体……時々動くその筋肉。どうして綺麗って思うんだろう?
「仕事もプライベートも一緒なんだから、緊張されても困るかな?」
「でもその……裸まで見ることは無いよ」
「……たけど、蓮の裸は見たんだよね?」
「陸さん……それ……」
「聞くつもりは無かったんだけど、接待帰りで喉が乾いてキッチンに行ったら……蓮の部屋から千弥の声が聞こえた」
「そう……。聞いたんだね」
じゃあ、あのやり取りも……。淫らに蓮さんにねだる私の声も……聞かれていたんだ、陸さんにもバレていたんだね。
「…………軽蔑する?」
「千弥?」
「聞いたんだったら……分かったよね、私がどんなに最低かって……」
「そんなこと思ってない!」
「陸さん?」
「激しくても、淫らでも良いと僕は思うよ。好きなら、どんなことでも受け入れてあげたい、千弥が淫らと言うんだったら僕だって……」
私を見詰めて一呼吸置く陸さん。
「僕はいつも千弥を想像しながら独りエッチしてる、それが悪いとも思わない。
千弥が好きだから、千弥を想像しないと欲情すらしないし、想えば自然と激しい独りエッチになるのは仕方ないよ」
「…………」
陸さんは言い切ってから、顔を赤らめて横を向いてしまった。言われた私だって、これは凄く恥ずかしい。